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2025.10.03
施工について

塗装工事が難しい条件とは?家の立地・形状・老朽化で難しくなるケース


家の立地・形状・老朽化、塗装工事が難しい条件とは?


「塗装工事をしたいけれど、自分の家の立地や環境でできるのか不安…」という声は少なくありません。

実際に、駐車スペースや隣家との距離など建物の形状によって工事が難しくなり、通常とは異なる工法や追加の安全対策が必要になることがあります。

この記事では、立地や家の条件・状態が原因で発生する、よくある難題と注意点をご説明します。



1. 駐車・搬入スペースがない場合、道路幅が狭い住宅地の場合

塗装工事の品質と安全を確保するのに欠かせないのは「足場」

足場が無ければ作業はできません。

この足場資材や塗料を運ぶトラックが、作業スペースの近くに停められないと工事に大きな影響が出ます。

資材搬入の手間と費用が増加

道路幅が狭くてトラックが現場まで進入できない、またその距離が遠いと、資材の搬入が手作業になり、時間も労力もかかります。

その結果、人件費が増え、工事費用が割高になることも。

工期と費用の増加

資材搬入に手間がかかると、工期が長引き、それに伴って追加の費用が発生する可能性があります。

道路使用許可の必要性

住宅前が公道で、その公道にトラックを長時間停める必要がある場合は、警察署への「道路使用許可」の申請が必要です。

この申請手続きやコストも考慮に入れなければなりません。

「搬入の時だけサッと停めて作業」というやり方で済ませている現場も多いようですが、業者によっては道路使用許可を取るのを前提に、許可申請料や交通誘導員の配置も含めて見積もるところもあります。

2. 隣家と近接している場合(狭小地・密集地)

都市部の狭小地や住宅密集地では、隣家との距離が狭すぎて足場を組むスペースがないという問題が起こります。


特殊な足場が必要に

一般的な足場はくさび式足場(ビケ足場)です。 この足場は前もって一定の枠(フレーム)が組まれています。

安定性が高いのですが、すでに「枠」となっているため、嵩(かさ)が高くなり運搬時に場所を取ってしまうことも。

そのため、くさび式足場は密集地では使いづらく、単管(たんかん)足場など、より組み立てに手間がかかる足場を採用することがあります。

これにより、足場費用が増加してしまいます。

隣地使用許可

足場の一部が隣の敷地に入ってしまう場合は、民法上の「隣地使用権」に基づいて、事前に隣家の方へ許可を得る必要があります。

近隣トラブルを避けるためにも、丁寧な説明と承諾が欠かせません。

塗料の飛散リスク

隣家が近いと、高圧洗浄時の汚水や、塗装時の塗料が飛んでしまう「飛散リスク」が高まります。

通常よりもしっかりとした養生(ようじょう)や、低飛散性の塗料を選定するなどの対策が求められます。

3. 高さや形状が特殊な建物

建物の高さや屋根の形状が特殊な場合も、安全確保や作業効率の面から注意が必要です。

3階建て以上の建物

3階建て以上の高層階の作業では、より安全基準が厳しくなり、強度の高い特殊な足場が必要になり、足場代が増えます。

急勾配の屋根

屋根の勾配が急な場合、作業員の安全を確保するため、屋根足場の設置が必須となります。

また転落防止具を使う必要もあり、作業に余分な時間がかかり結果として、人件費が増えます。

入母屋など複雑な屋根形状

瓦と壁が入り組んだ入母屋(いりもや)などの複雑な形状の屋根は、塗装範囲や補修作業が増えるため、工期と費用が増える傾向に。



入母屋屋根

4. 設備や障害物が多い場合

屋根や外壁の周りに設置された設備や障害物が、塗装作業を妨げることがあります。

付帯設備の影響

太陽光パネル、アンテナ、ベランダ、配管などが足場設置や塗装範囲の邪魔になることも。

特に太陽光パネルは、一度取り外してから再設置する費用が発生する場合があります。

庭木や外構

庭木が成長して外壁に密着している、あるいはカーポートや物置などの外構が作業の妨げになる場合、剪定や一時的な撤去が必要になることもあります。

5. 古い建物で構造が弱っている場合

築年数が古い建物は、構造的な問題が生じていることがあります。



下地が弱くなっている

外壁や下地が劣化してもろくなっていると、塗装前の高圧洗浄による水圧や、足場を固定する際の衝撃に耐えられない可能性があります。

専門的な診断と補強工事

構造が弱っている場合は、塗装工事の前に専門的な診断を行い、下地の補強工事をセットで行わなければなりません。

この補強工事の有無が、最終的なコストや工期に大きく影響します。

塗装工事が難しい条件を乗り越えるには

塗装工事が難しくなる条件を乗り越えるには、事前の現地調査と専門的な提案が不可欠です。

ご自身の家の条件を正確に把握し、不安な点は必ず業者に伝えましょう。 


グローリーでは、外壁診断士・屋根診断士が在籍し、狭小地や複雑な条件にも対応した診断・施工をご提案しています。

まずは無料見積もりからお気軽にどうぞ。

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